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下知我麻神社
 
 
下知我麻(しもつちかま)神社は、上知我麻神社と同様、その伝承地が、熱田神宮境内に祀られる摂社下知我麻神社と南区本星崎町の星宮社境内に祀られる末社下知我麻神社の二か所に求める説があるが、今のところ名称の由来となっている古代における「千竈郷」の場所が確定しないと確定することはできない。

ただ、「式内社調査報告 8」では、熱田神宮の境内摂社の下知我麻神社を式内社にあてている。

【所在】

熱田神宮の境内の西北隅に西面して鎮座する。

江戸時代も同様で、西の鎮皇門を出て、北の方築地の外にあった。

【由緒】

創祀の年代は不詳。熱田七社の一つに数えられている。

上知我麻神社の「源大夫社」に対して「紀大夫社」「紀大夫御前」「紀大夫殿」の名で古くから呼ばれていた。これらの社名は、当宮に奉仕した祀官の名前に因って名付けられたと言われている。

「紀大夫御前」は、源大夫(乎止與命)の妃。

「神道集」によれば、紀大夫殿は兄で、熱田大明神の御鎮祭で、日本武尊に宿をかした神で、源大夫殿はその弟とされているそうで、男神になる。

【祭神】

建稲種命と宮簀媛の母神にあたる「真敷刀俾命(ましきとべのみこと;乎止與命の妃)」を祀る。

【参拝記】

2009年12月20日に熱田神宮内の摂社・末社の参拝巡りをしたときに、最後に訪れた。

西門をでて北に歩くと、神宮の森の北西角近くに「下知我麻神社(しもちかまじんじゃ)」がある。

鳥居もある独立した神社になっているが、社は上知我麻神社に比べると非常に小さい。

「古くから旅行安全の神として信仰されている」そうだ。




南区本星崎町の星宮社境内に祀られる末社下知我麻神社は、2009年12月27日に上知我麻神社と一緒に参拝した。

下知我麻神社は向かって左の社。

この祭神は、塩土老翁命と真敷刀俾命。

塩土老翁命は、伊奈突知老翁のことで、この地で初めて塩を作ることを教えた人の神名とのこと。